猫春雨(ねこはるさめ)さんの新刊『夜想文芸誌まぼろみ創刊準備号』(2015年3月24日発売)の概要とインタビューです。
―― 現実の延長線
夜想文芸誌まぼろみ創刊準備号
少年少女の満たされない心は欲求を呼び起こし、魂の働きとしてファンタジーを立ち上がらせます。
そんな子供たちの心の機微こそが児童文芸だと思うのです。
そんな、ただの夢物語でない世界を書き出してみました。
―― まず簡単に自己紹介をお願いします
猫春雨(ねこはるさめ)と申します。
主に超短編を、ホラーメインで書いていましたが、今年に入ってから児童文学系ファンタジーに目覚め、本格的に取り組み出しています。
こそあど文庫-online
http://kosoadobunko.bake-neko.net/index.html
夜想文芸まぼろみ
http://maboromi.yumenogotoshi.com/index.html
代表作は「惑星系女子」、そして今回の書籍です。
惑星系女子とは、頭上に小さな太陽系を持ってしまった少女の連作短編です。サイエンスフィクションよりも「すこしふしぎ」、でもやっぱりファンタジーですね。
まぼろみは今書けうるファンタジーをつづりました。
―― この作品を制作したきっかけを教えてください
児童文学系の同人誌に参加したかったのですが、会費が高かったり、敷居が高そうだったりと二の足を踏んでいました。
それなら自分で作ってしまおうと思い刊行に至ったしだいです。
―― この作品の制作にあたって影響を受けた作家や作品を教えてください
影響を受けたのは安房直子さんで、作品は安房さんの作品集「安房直子コレクション」です。
短編でファンタジーを書き続けてもいいんだぁと勇気づけられました。
―― この作品のターゲットはどんな人ですか
児童文芸とうたっているものの、漢字や難しい表現を多様していますので、読書としては大人、でも大人が噛み砕きながら読み聞かせるのなら子供です。
―― この作品の制作にはどれくらい時間がかかりましたか
一週間半ぐらいでしょうか。
本当は既存作は入れず、書き下ろしのみにしたかったのですが、時間的に無理でした。
もっと早めに取り組めば良かったんですけどね。
―― 作品の宣伝はどのような手段を用いていますか
サイトやTwitterです。
―― 作品を制作する上で困っていることは何ですか
一日一本しか書けない集中力の無さ。
―― 注目している作家またはお気に入り作品を教えてください
今は安房直子さん一択!
安房直子コレクションは私のバイブルです。
―― 今後の活動予定や目標を教えてください
夜想文芸誌まぼろみを、今度は原稿を募りつつ刊行していきたいです。
また、オフラインでも活動をしたいですね。
―― 最後に、読者へ向けて一言お願いします
教訓もありませんし、必ずしもハッピーエンドではないですけど、それだけが子供が主体の読み物ではないということをお伝え出来ればと思います。
そしてファタンジーは夢物語ではなく、現実に根付いたものであることも分かって頂きたいですね。