Twitterで他人の目に留まりやすい投稿テクニック ―― インディーズ作家のためのSNS活用術〈4〉

コラム
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[posted by 鷹野 凌

インディーズ作家(※)に役立つショートコラム、第4回はTwitterで他人の目に留まりやすい投稿テクニックについて。Twitterの公式サイト(およびアプリ、以下省略)の利用を前提としています。なお、あくまで本稿はテクニックの話に徹しています。心構えなどもっと大切なことについては、過去のコラムをご参照ください。

※私は、伝統的な出版手法である取次・書店流通を「メジャー」、それ以外の手段を「インディーズ」と定義しています

時間帯を工夫する

第2回でも少し触れましたが、Twitterを眺めるスキマ時間が発生しやすい時間帯は狙い目です。例えば都心であれば、朝7時30分ごろ通勤電車に乗っている人は非常に多いはずです。他にも12時から13時のお昼休みとか、17時から18時くらいの帰宅時とか。どの時間帯にどういう情報を欲しがっているだろう? という想像力を働かせると、より効果的な投稿ができるでしょう。

改行を駆使する

Twitter公式サイトは、改行表示に対応しています。普通に文字を順に並べ文章として読ませるだけではなく、文字の配置を工夫できるのです。例えば、列挙するとき行頭に「ナカグロ」を入れてリスト表示したり、2つのトピックスを比べる場合に空行を挟んだり。もっと工夫するなら、擬似的に縦書き表記したり、縦読みや斜め読みを仕込んだり、アスキーアートを投稿したり。改行という機能一つで、表現の幅が大きく広がります。

検索されやすいキーワードを含める

『数学ガール』の結城浩さんは、『月刊群雛』2015年12月号のゲストコラムで「私は、一日に何十回も自分の名前や、自分の作品名で検索します。そして、自分の本を買ってくれた読者さんにお礼をいったり、お気に入りをつけたりします。よくリツイートもします」と言っていました。つまり「検索してリツイートする人」の検索キーワードが分かっていれば、狙ってリツイートしてもらうことが可能なのです。例えば津田大介氏(@tsuda)はフォロワー56万人超という凄まじい影響力の持ち主ですが、いまなら「津田マガ」の感想をツイートすればまず間違いなくリツイートしてもらえます。

自分の投稿に自分で返信する

投稿の「返信」アイコンをクリック(またはタップ、以下省略)すると、その投稿に対する返信であることを示す「In-Reply-To」情報が付与されます。そしてタイムライン上では、元投稿から返信に青いラインが付いた状態で、ひとかたまりになって表示されます。これは、単独の投稿より目立ちますし、連続したツイートを連続したまま読ませることが可能です。仮に途中の投稿だけリツイートされたとしても、クリックすれば前後が繋がった状態で表示されます。ツイートに番号や「(続く)」「(承前)」などと書くより、よっぽど確実です。もっとも、長い文章をちゃんと読ませるには、ブログなどそれに適したメディアに書いた方が良いです。

時差で自分の投稿に返信する

自分の投稿に自分で返信、の応用技です。返信が付くと、タイムライン上には元投稿と一緒に表示されます。元投稿は、時系列を無視して上に表示されます。つまり、古い情報であっても最新情報と同義になります。スレッドフロート型の掲示板で「age(上げ)」と呼ばれる機能と同じです。だから、元投稿をもう一度見てもらいたい場合には、同じ投稿をくり返すのではなく、元投稿に返信すればいいのです。返信にちょっとした追加情報を加えれば、元投稿と返信を同時に読んでもらうことも可能です。

文字だけではなく、画像を貼る

タイムラインを流れる投稿は、文字情報だけのものが多いです。そこへ画像情報が混ざると、とにかく目立ちます。これは、写真やイラストに限った話ではありません。文章をそのまま画像にして投稿しても、文字情報だけの投稿より目立ちます。これは、文字情報だけの投稿より、画像が付いている投稿の方が、タイムライン上で占める面積が広いためです。140字以内で伝えきれないようなことは、画像にするのも手です。ちょっと変わったフォントを使ったり、縦書きにしたりといった工夫も可能でしょう。なお、縦長の画像だとタイムラインで上下が隠れるので、クリックしないとすべてが表示されない、という点には注意が必要です。

アニメGIFや動画を貼る

画面内に動きがあると、それだけで目立ちます。ただし、長い動画は観てもらいづらいです。短い再生時間で強いメッセージが伝えられる動画を作成するには、手間と工夫が必要となります。また、自動再生するかどうかは相手の設定次第です。特にモバイルの場合、動画はパケットを浪費してしまうので、自動再生しない設定にしている人も多いようです。

コメント付きリツイートは避ける

リツイートする際に、コメントを追加して投稿できる機能が追加されました。しかし、私はこの機能は、なるべく使わないようにしています。元投稿が検索に引っかからないのと、元投稿にリンクがある場合に2回クリックしないとリンクへ辿りつけないからです。つまりこの機能は、元投稿を「他人の目に留まりづらい」状況にしてしまうのです。コメント付きリツイートで延々会話をしている人もいますが、辿っていくのが大変なので読む気が失せます。

異質なものは目立つ

細々としたテクニックをあれこれ書いてきましたが、結論は〝異質なものは目立つ〟です。これは見た目だけの話ではありません。みんながAだと言っているときに、ちょっと違った視点のBという意見を投げかけると、非常に目立ちます。逆張りを推奨するわけではありません。が、みんながAだと言ってるときに自分もAと言ったところで、その他大勢になるだけです。

次回のコラムは、鵜呑みにしない情報リテラシーについてです。

〈続く〉

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